なぜウォッカを始めることになったのか

2019.1.30

株式会社ウォッカ 代表取締役社長 吉羽一高

はじめまして。ウォッカ代表の吉羽です。はじめてのコラムということで、
なぜウォッカを始めることになったのかお話できればと思います。

僕自身、ウォッカとは別のクリエーティブ制作を行うA社を経営していて、
その会社ではラボ的に新しい技術やサービス開発を行っていました。
(その会社はその会社で面白いものいくつもあるのですが、それはまたの機会に)

2013年に初めて、Bitcoinを手にしました。

日本で初めてビットコインを導入したレストランとされる六本木ロアビルにある
「The Pink Cow」で行われたBitcoinパーティで、クラーケン(Kraken)
のメンバーから0.1btcほどをもらったのが、ビットコインとの出会いです。

ビットコインを得た時に感想としては、
技術的には面白いと思いましたが普及するか否かは、
技術の問題でなくマーケティングというか、
どれだけ多くの人がビットコインを信用できるか。
どれだけ多くの場所で使えるようになるのか。
それが大きな課題だと思いました。

当時は、現金の代替になるイメージが持てなかったのですが、
A社のエンジニアであった柴田が仮想通貨の取引所を作ってみたいとのことで、
作っているのを横目で見ながら、少しずつ興味を高めて行ったというのが、もう6−7年前の出来事です。

その後、新しい会社の立ち上げから色々なことがあり、
ビットコインやブロックチェーン事業を行うのであれば、
ビットコインの決済端末を作り普及する過程で、自社通貨を作って、
そのビットコインと自社通貨が決済として使われる社会を目指す感じかなぁ。
ぐらいで考えていたのですが、IoTなど他の事業領域に時間が取られ、
ビットコインやブロックチェーンなどの事業領域から離れていました。

その後、色々なことに巻き込まれて、
2016年にA社としてゼロから事業を組み立て直し始めた僕に、
いくつかのブロックチェーンやICOの相談が飛び込んできました。

2013年から3-4年間は全く話を聞かなかったのに、
立て続きに話を聞くことになり、
ブロックチェーンやICOがようやく来たのかと可能性に興味を持ちましたが、
一方で金融投機的な色合いが強い話も多く、
ビジネスモデルとしての危険性も感じていました。

2017-2018年にはICOブームと言っても良いように急激に金融ビジネス
(資金調達)の新しい形としてニュースに取り上げられることも増え、
一般ユーザーが知るようになりましたが、
仮想通貨取引所への不正アクセスによるビットコインの流出や金融庁などによる
ICO事業者への監視強化などで、2017年12月に一時230万円台をつけたビットコインも
現在40-45万円ほどにまで下落しました。

その期間、
システム開発やマーケティングサポートをさせて頂くことが多くありましたが、
業界としての不健全さに直面しました。
この領域のビジネスには関わりたくないかな。とも思いましたが、一方で、
ブロックチェーンやビットコインがこの2年ほどのブームで終わるものなのか。
ブロックチェーンやビットコインの内在している課題をクリアにしていけば、
一般の消費者にとって使いやすいものになり、
事業領域として健全に成長していくのではないかと考えるようになりました。

通貨はもちろんのことポイントなどの類も含めて、
元来は信用の大きさによって、そのモノの価値が担保されていきます。

日本円のように、日本国(日本銀行)
が価値を保証することによって価値が安定しているケース
(大きなバックボーンによって信用補完がされているもの)もあれば、
多くの人がその存在価値を支持することによって、そのモノの価値が安定/
向上するものがあります。(トレーディングカードなどもそのひとつです)

ビットコインは、一国の信用を超えて、
世界中の人がビットコインの取引を監視できることによる、
より大きな信用が各国通貨よりも優位性あるとの思想が根底にあります。

この思想は、
仮想通貨の取引内容を確認するためのトランザクションID(TxID)
などに反映されていますが、
ブロックチェーンやビットコインが事業として健全に成長していくのは、
技術の話ではなく、どれだけ多くの人がビットコインを信用できるか。
どれだけ多くの場所で使えるようになるのか。
2013年にはじめてビットコインを手にしたときに感じた課題が、
2019年の今でも同じ結論です。
この当たり前のことが改善されると市場として急成長するのではないでしょうか。

ブロックチェーン、仮想通貨事業領域の課題は、
数え上げればキリがないほどありますが、

ビットコインなどをひとつのプラットフォーマーとして考えると、
一般的にはプラットフォーマーは自社のプラットフォームに多くの事業者や
ユーザーが参画できるように、環境整備に投資を行いますが、
仮想通貨関連のプラットフォーマーはそれを軽視しているようです。
(基礎技術への投資はしているが、
コンシューマーサイドへのサポートなどは皆無)

日本国内事業者の多くは、
仮想通貨取引所の一時の爆発的な利益を見ているのか、
そこに傾倒しているように思えます。否定ではなく、
ビジネス視点で考えれば、
儲かるところに最短で行くのは合理的な判断だとも僕も思います。

しかしながら、どれだけ多くの人がビットコインを信用できるか。
どれだけ多くの場所で使えるようになるのか。を誰かが作って行かなければ、
この領域の健全な成長はなく、
砂上の楼閣になってしまうのではないでしょうか。

法律的な制限もありますが、
一般消費者がビットコインを一般生活の中で得られる機会、
使える機会をどう増やしていくのか。
ビットコインなどのプラットフォーマーも投資しない、
仮想通貨取引所も法律的な縛りでできないものの、ブロックチェーン、
ビットコイン領域で必要な仕組みを提供していく会社としてウォッカは生まれました。